yupaloma03‐blog

聖書からの黙想などを書いていきたいと思います。

Closed

イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

イメージ 4

Closed



ギターは弾かない

歌は唄わない

言葉はあげない


目覚めると息をしている

風の荒々しさで

優しいそよ風を思い出す

灼熱を憂い

洪水を嘆き

太陽が昇る不思議に涙する

実りを呼ぶ雨を抱きしめる


重そうだけれど平たい言葉

平たそうで愛される言葉

口にしたら

傷つけることを知らない

心地よさに身を委ねたら

傷つくことを知らない


耳を塞いで意識を失い

初めて

遠い優しさを思い出す


烏が歩く姿

嵐の直前

増水に曝されてゆく川辺を

真っ直ぐに

ただ真っ直ぐに歩いている


心を動かしたら

初めは

口に出せるものを知らない


閉ざして初めて

開かれる世界がある


ギターは弾けない

歌は唄えない

言葉が出て来ない

気付いてから

 

 

2014年8月13日記

稲妻と水の柱

稲妻と水の柱




悔しがりんぼのうさぎ
雨の日稲妻の中に
飛び出して行った
走り回って原っぱで
迷子になった

雷が落ちる音
雨水に覆われた原っぱから
水の柱が立ち昇った

水の柱は水の鏡
うさぎの目を映した
自分の心を映さない
誰の心も映さない
うさぎの目を映した

うさぎは雨宿りが苦手
其処から動かず
水の鏡を見て考える
いつまでも

水の柱はまっすぐ
余所見を知らない
うさぎの目はまっすぐ

水の柱が留まる
雨水を溜め込んだ原っぱ
稲妻が走る
水の柱が留まる

雷鳴が
低く響く





2014年7月11日記

outside

イメージ 1

outside




産んでくれた
それだけで
それにすべてが
重ねられて
生きて歩いて
小さな思い出があればいつも
暴力中にも笑顔
恐怖に引きつりつつの笑顔
私の感情と感覚は元々
浮遊している
触ってくれるから暴発的笑顔
内に外に
存在場所を浮遊する
身体は限りを知るもの
弱い者に味方する力は自らの従順
不条理は拵えていることば
条理
従順
outside
笑顔
写真撮る度にありがとうの笑顔
泣きながらでも笑顔
あと何か要るか知らない
覚えられない
存在の垣根は高く
覚悟は地雷踏む程の高さ
垣根超えないのならば触れない
来ないのに触るのは幻









2014年7月4日記

アメリカブラジル台湾お友だちあああ?


おやすみなさい

哀しみのボカロイド

哀しみのボカロイド



世間の夜には
機械が優しく歌う
子守唄が漂っていた
ボカロイドの子守唄

彼は夜の淋しさに負けて
機械に恋い焦がれた

緻密に計算
緻密なコマンド
自分を満たしてくれる
機械
自分だけのボカロイド

もう決して
裏切られることがない
清らかで従順で
女に満たないボカロイド
コマンドに従うボカロイド

彼には或る日
欲望が生まれた
彼はプログラムを組んだ
緻密に徐々に
女へと成長させる
プログラムを組んだ
次々と
複雑な感情を求めた

絡める感情の発信源
唄歌いは女未満
求められて
子守唄が変わる
終わりへと向かう

ひとつ
またひとつ
ボカロイドが女になる
ボカロイドはボカロイドを失う

最後に彼が出した
誤ったコマンド
左手差し出し
透き通った声で
修理代頂戴

もうどこにも
発したコマンドを
受け入れる場所が無い

コマンドが入って行かない夜
哀しみに暮れる世の中
不自然な優しい子守唄が
消えてしまった夜

 

 

 

 

2014年6月12日記

坂道

イメージ 1

坂道



少しだけ天井に近付いて

細くなった道を

風が吹き抜ける

 

振り向く視界に

堪え難い風が吹き抜ける

 

坂道で
振り返ることをして来なかった

 

転がり落ちるものを

早春以前

生まれ落ちてすぐに

見たようだったから

それがいつも
自分でもあることに気付いて

転げ落ちるものを
留まるものとして抱く

時間の坂道を
落ちながら登るより他ないように

ただひとつの嘘を
嘘だと認め抱えたならば


ほんのひと時でも
正気で生きられる

ただひとかけらの理性を
夜のうちに
見つけてしがみ付いて

坂道を転げ落ちながら
留まる
登る
落ちる


風が吹き抜ける












・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

2014年5月16日 1:25:15 記

colors

colors




思い出したくない街を
サイケデリックな色で塗りたくったら
涙も出なくなる

誰も住めなくなるのに
勝手にそんなことを

ずっと
青みがかった灰色を選んで
なるべく統一して頭から被って
過ごして来た部屋なのだけれど

誰かしらの優しさが
運んで来るのか
ピンク色が所々に在って
浮き出している

夜明け前になると
それらが目に染みて来て
とても綺麗に思える

 

 

 

2014年4月25日記

press

press



日中心が分散しながら
彼方此方へと働きに出る
それぞれがあれこれと
背負って帰って来る

押される伸される
身体が持たない
夜になってしまった

押される圧される
地面に張り付く

此処を突き抜けた朝など
想像する力が無い
早く眠りたい

 

それでも最後はいつも

小さな祈りだけを

浮かべていたい